【フィリッププレイン】ダブレット 2022-23年秋冬コレクション – 真の多様性を求めて、「仮想空間」を現実世界に

フィリッププレイン

ダブレット(doublet)の2022-23年秋冬コレクションが発表された

栃木県に「渋谷」が出現!?

ダブレット(doublet) 仮想空間|写真13

毎シーズン見る者を圧倒するユニークなショーを披露しているダブレット今季、デザイナー井野将之がコレクション発表の舞台に選んだのは、栃木県足利市だ一体、栃木の地でどんなショーが行われるのか…?期待に胸を膨らませながら、東京からバスを走らせること2時間半辿り着いた先はなんと―――「渋谷」だった

そう、会場となったのは、道路や信号、JR渋谷駅ハチ公口、落書きや汚れまでもが実物大で再現された「渋谷スクランブル交差点」のオープンセット街を闊歩するエキストラのリアリティも相まって、現場はさながら本物の渋谷のようだった

超多様空間「メタバース」を現実世界で表現

ダブレット(doublet) 仮想空間|写真17

“多様”であることを誰も気にしないことこそが本当の“多様性”ではないかそんな想いを持って作り出した今季のテーマは、「THIS IS ME」パラレルワールドのような渋谷の街や、バーチャルヒューマン「imma」のマスクを被ったモデル達、アバターのように通りを行き交うエキストラによって、多種多様なアバターが当たり前に存在する「仮想空間」を現実世界で表現した

1990年代の“コギャル風”ルック

ダブレット(doublet) 仮想空間|写真1

多様性を考えるにあたり、“普通”を覆す少数派のエネルギーに注目したという井野ルックには、ルーズソックスを思わせるタイツや、キーホルダーをじゃらじゃらと付けたスクールバッグ風ボストン、ショッキングピンクに彩られたジャージのセットアップなど、1990年代に若者の間で旋風を巻き起こした“コギャル”風のファッションが散見された

インパクト大なファーコート

ダブレット(doublet) 仮想空間|写真9

中でも圧倒的な存在感を放っていたのが、何種類ものファーを繋ぎ合わせたビッグシルエットのコート実はこのコート、毛皮屋倉庫に眠っていたファーの襟部分だけを集めて作ったアイテムだそうで、“普通を覆す”という井野の想いを体現した1着でもある

“誰でも着られる”収縮素材で

ダブレット(doublet) 仮想空間|写真26

また、絞りを効かせた衣服が多く登場していたのも印象的だロックプリントTシャツやパーカーをはじめ、本来サイズ調節が難しいデニムパンツなどにも伸縮性のある絞り素材を使用体型やサイズの基準に囚われず、誰でも同じように着用できるアイテムとしてアップデートしているphilipp plein 偽物

エネルギッシュな“アニマルモチーフ”

ダブレット(doublet) 仮想空間|写真14

ヴィヴィッドなカラーパレットに加え、一層ルックの派手さを際立たせているのが、エネルギッシュなアニマルモチーフの数々グリーンのゼブラ柄トップスにピンクのヒョウ柄カーディガン、タイガー模様のベルトの大胆な組み合わせや、蝶々モチーフを繋ぎ合わせたクロシェ編みニットなど、キッチュな要素に溢れたピースがコレクションを力強く彩っていた

全てのルックが登場し終わると、モデル達は「imma」マスクを脱ぎ捨て、年齢、性別、国籍、体型…それぞれ異なる元の姿にバーチャルの理想世界から現実世界へと帰還した彼らは、「現実世界だって捨てたもんじゃない!」と言わんばかりに、自由にスキップしたり、あるいは叫んだりしながら、思い思いのペースで花道を凱旋した

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